経済学ではなく政治哲学の問題
限りある資源を有効に活用し、異なる個人やグループの間で
最大限の満足を得ようとすれば、効用可能性フロンティアに
様々な組み合わせが存在します。
土地配分の公正性
効用可能性フロンティア上にある、資源配分の組み合わせは、
どの組み合わせ(点)をもってしても、効率的でありますが、
どれが公平であるかは、分かりません。
- A点→南側の住民に重点配。南の住民は満足だろうが北の住民は不満足
- B点→北側の住民に重点配。北の住民は満足だろうが南の住民は不満足
公平性は経済学では測れない
A点とB点のどちらの組み合わせが「正しい」かは、
ミクロ経済学でいうところの公平性の概念によって決められます。
といっても公平性とは、人それぞれの価値観によって分かれるものであり、
効率性のように明確が基準(リンク)が、あるわけではありません。経済学だけでは、
- 「もっと平等主義的にしようとか」
- 「いや成果配分にした方が良い」
という問いかけに答えることはできません。これらは政治哲学の問題となるでしょう。
給与明細書 / chiaki0808
政治哲学と給与明細書の意外な関係
当ブログは、「ミクロ経済学」と名前をつけていますので、
政治哲学に深く立ち入って、良し悪しを論じることはしません。
ただ、資源の分配に関する考え方をザックリ理解しておくと、
次のような所得再配分に関する問題に詳しくなれると思いますので、
次回のシリーズから、政治哲学に関する概要を説明していきましょう。
- 所得税の累進課税
- 年金
- 医療保険
よ~く見たら、これらはサラリーマンの手取り収入に関係のあるもんばかりですね~。
給与明細書の控除項目と合わせて読んでみましょう(笑)
(「公平性と効用可能性フロンティア」シリーズ終わり)
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