寡占の理由と具体例
前回は、寡占市場がどんなものであるかについて触れてみました。
ざっくり言ってしまうと、
- 完全競争市場→多数の企業が同質の製品を販売してる
- 独占市場→1つの企業が1つの製品を1つの企業が販売している
のそれぞれ中間的な市場の形態です。
強いていうなら、寡占市場は、独占市場を少し「弱めた」感じというものでしょうか?
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独占よりも規模の経済性が弱い寡占市場
例えば、地域の水道事業は、地方自治体が独占事業として行っています。
なぜ水道事業を地方自治体が、独占して行うかというと、
規模の小さな事業体が、バラバラに水道管や浄水場を設置すると
とてつもなく費用がかかるからです。
地方自治体のような大きな事業体が、水道事業を一手に引き受けると、
水道水の生産量を拡大させるにつれ、平均総費用が低下する現象が発生します。
このことを経済学では、規模の経済性といいます。
しかし、ここであげた水道事業の例はとても特殊な例です。
独占のように規模の経済性が働く財・サービスはそれほど多くありません。
独占よりも、「少し弱い」規模の経済性が働く市場のことを寡占市場と言い、
いくつかの具体例を挙げることができます。
寡占市場の具体例
寡占市場で販売される財・サービス、及びそれらを販売する企業には、
以下のような例があります。
- ビール→アサヒビール、キリンビール、サントリー、サッポロビール
- オートバイ→ヤマハ発動機、川崎重工業、スズキ、本田技研工業
- ポリプロピレン→日本ポリプロ、サンアロマー、プライムポリマー、住友化学
Wikipediaで調べてみたら、他の財・サービスでも寡占市場の例が
挙げられていますので、ご参考までにどうぞ!
(「寡占とは その2」シリーズ終わり)
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