おちゃらけミクロ経済学: 所有権
ラベル 所有権 の投稿を表示しています。 すべての投稿を表示
ラベル 所有権 の投稿を表示しています。 すべての投稿を表示

2013年9月6日金曜日

効率性と一般均衡(おまけ)

価格機能がマヒしたら経済は非効率になるよ!



経済が効率的であるためには、




についてそれぞれ効率的であることが必要です。
これらは効率性の基準の前提となっているのが、経済シグナルとしての価格です。



上記にあげたブログでは、価格が機能して、
経済の効率性が当然の如く達成されることを述べていますが、
残念にして機能不全に陥ることもあります。


ではどんなときに、経済シグナルとしての価格が機能しなくなるのでしょうか?




神戸税関
神戸税関 / junicorn





価格がマヒするときその1~割当・消費税(売上税)・関税





価格が機能しなくなる1つめのパターンは、ある特定の人間や団体が
恣意的に資源を囲もうとする場合です。箇条書きするとこんな感じ。


  1. 統制経済における割当制度
  2. 取引における消費税または売上税制度
  3. 貿易における関税制度

このうち、


1番目の統制経済における割当制度
2番目の取引における消費税または売上税制度


は、当ブログでも取り上げたことがありますので
良ければリンクをクリックしてください。



ザックリとしことを言うと、これらの制度は、本来の価格よりも高いところで
取引を終わらせてしまうため、財・サービスの供給不足を招きます。
この財・サービスの供給不足が、市場に非効率性をもたらします。




価格がマヒするときその1~共有資源・人為的希少財・公共財





価格が機能しなくなる2つめのパターンは、そもそもその財やサービスが、
市場での取引に向いていないために発生するものです。



ここまで財・サービスについて何でも一括りに説明してきましたが、
実は、消費の排除可能性や消費の競合性などを基準に4種類に分けられます。



4つのタイプの財








このうち市場が効率的に供給できるのは、私的財と呼ばれるタイプのものだけです。
あとは、政府の介入などなどが必要だったりします。



このことを説明しだすと記事の1個や2個では済まなくなりそうなので、
また別個に特集を設けて書くことにします。



(「産出水準の効率性」シリーズ終わり)










2013年8月30日金曜日

産出水準の効率性 その3

財・サービス市場の変化→生産要素の変化



さて、前回、産出水準の効率性を理解するために、
このような経済循環フロー図を作図してみました。


経済循環フロー図





経済循環フロー図とは、経済で行われる取引を、円の周りでフローとして流す
モデルのことを言います。財・サービスの市場では、家計は企業から財を買い、
企業への貨幣のフロー(流れ)を生み出します。



一方、企業が需要市場で家計から生産要素を買い付けるとき、
貨幣は家計に戻っていきます。



循環
circuit ride / spinster cardigan





経済循環フロー図に「朝ごはんの市場」をはめてみる





産出水準の効率性 その1であげたように、「朝ごはんのための主食市場」を
この経済循環フロー図に当てはめてみましょう。



「朝ごはんのための主食市場」では、米と小麦しか存在せず、
労働が唯一の生産要素となる仮想的な経済です。



この仮想的な経済を考えることで、財・サービス市場が、生産要素市場を
通じてどうつながっているかを理解しやすくなります。



経済循環フロー図~「朝ごはんのための主食市場」







経済循環フローの枠組みで消費者の好みに対応





例えば、人びとの好みが変化して米の需要が、小麦の需要よりも相対的に増加すると、
米の需要を右にシフトさせ、小麦の需要を左にシフトさせることになります。



その結果、米を増産させるため、米作の均衡雇用量を増加させて、
小麦の畑作部門での均衡雇用量を減少させることになります。



経済循環フロー図~「朝ごはんのための主食市場(米の需要が増加した場合)」






このような経済循環フローの枠組みで、価格が経済シグナルとして
適切に働く完全競争市場において、消費者が好む財の組み合わせが、
生産されるようになります。














2013年8月23日金曜日

産出水準の効率性 その2

経済循環フロー図と産出水準の効率性




経済全体において人びとの好みが変化し、
産出水準の効率性が発揮されると、生産の組み合わせも変わります。



もちろん、生産の組み合わせが変化するのは、経済シグナルとしての価格や
財を自由に処分できる所有権が、確立していることが必要となります





Bread / rprata





経済循環フロー図の概要





価格や所有権だけで、ずいぶん都合よく変化するようにも見えますが、
価格や所有権に加えて経済循環フロー図を理解することで、
人びとの好みが生産の組み合わせに反映されるのか、分かりやすくなります。



経済循環フロー図






経済循環フロー図~家計と企業





経済循環フロー図とは、経済で行われる取引を円の周りでフローとして流す
モデルのことを言います。財・サービスの市場では、家計は企業から財を買い、
企業への貨幣のフロー(流れ)を生み出します。



一方、企業が需要市場で家計から生産要素を買い付けるとき、
貨幣は家計に戻っていきます。


(つづく)







2013年8月22日木曜日

産出水準の効率性 その1

人びとの好みと生産のバランスについて





これら3つのブログでは、経済全体が効率的であるための基準を述べました。
経済全体が効率的であるためには、次の3つの基準が必要です。


  1. 消費について効率的
  2. 生産について効率的
  3. 産出水準について効率的


このうち3つめの産出水準について効率的というのは、
少し説明を要するので、少しスペースを割いて考えていきましょう。




i-photo 2012年最後のパンを焼く / midorisyu





産出水準の効率性~意味と例





【意味】
他の人びとの状態を悪くすることなく、ある人の状態が良くなるような異なる生産の
組み合わせが存在しない状態のこと


【例】
「朝ごはんのための主食市場」



当初、人びとは週7日のうち、5日が米食で、2日がパン食だったため、
以下のような産出水準でした。



米食は週5日でパン食は週2日の産出水準







ところが、人びとの好みが変化し、週7日のうち、米食は週2日、パン食は週5日
となり、以下のような産出水準に変化しました。



米食は週2日でパン食は週5日の産出水準







A点もB点も生産については効率的です。しかし人々の好みが変化した後、
元のA点では、産出水準では非効率であると言えます。




価格や所有権の機能が必要





「朝ごはんのための主食市場」では、人びとの好みが変化したからという理由で、
生産の組み合わせが変化しました。都合良く、変化しているように見えますが、



  • 経済シグナルとしての価格
  • 所有権の確立



など完全競争市場に必要な条件が確立していると、
産出水準に関して、効率的な状態が発生します。


(つづく)









2013年8月2日金曜日

効率性とは何か? その2

効率性達成するための手段 「所有権」と「価格」



前回の記事(リンク)で、


  • 市場は効率的である
  • 市場は総余剰を最大化する


ということについて書いてみました。
それでは、なぜ市場は効率的であったり、総余剰を最大化できたりするのでしょうか?



市場の余剰の最大化








「消費者も生産者もトクになるから」というのが、丸めた答えになるかもしれませんが、
それだけでは、半分ぐらいの答えにしかならないので、詳しく見ていきましょう。





取引が行われる理由→所有権





所有権とは資源であれ財であれ、価値あるモノの処分を、
好きなように処分できる権利のことを言います。



もし、自動車を買っても所有権がなく、後から政府に没収されるということになれば、
誰もすすんで、自動車の売買に応じようとはしないでしょう。



もちろん、清浄な空気やきれいな水のように、所有権が明確でない財も存在しますが、
たいていの財は、自動車のように所有権を明確に定めることができます。





Nakayan's tilt-shift The used car dealer in Yokohama 箱庭中古車屋 / pinboke_planet





取引が行われる理由→価格





価格とは経済シグナルであり、取引参加者がより適切な経済的意思決定を
行う助けとなるあらゆる情報のことを指します。



例えば、カローラ アクシオの新車価格が139万円だとすれば、
139万円以上の額を支払っても良いと思うアクシオの消費者と、
139万円以下の費用で販売できるアクシオの販売者が、
世の中に存在することが、すべての経済主体の知るところとなります。



このように所有権と価格の存在によって、意欲のある取引参加者は、
すすんで取引に応じ、市場の余剰が最大化され市場も効率的となります。


(「効率性とは何か?」シリーズ終わり)