経済学とは思考実験です
さて、今回は 思考実験から入ってみましょう!
経済学という学問も、一種の思考実験です。
一見複雑な事象を「経済理論」にかざして単純化し、
さまざまな問題を解決していきます。前回のブログで言っていた社会的損失も複雑な事象です
平たく言えば、
「複雑な世の中にすメスを入れ、部下の探偵どもを世に放ち、
~~~、なんちゃらかんちゃら~~~」
っていう「探○ナイトスクープ」の歴代局長の
ありがた~いお言葉みたいなもんですわ(笑)
売上税の徴収とは?
以下の仮想空間を「我々が住む町のタクシー市場」と想定してみましょう。
タクシー市場は事業者とお客さんが話し合いで自由に料金を決められるとします。
と、まあ作図するとこんな感じになりますか。
わが町のタクシー市場
そしてこの仮想空間に次の条件を入れてみましょう。
「市当局は乗車1回につき200円のタクシー事業者に対し、タクシー税という売上税を徴収する」
すると、タクシー事業者は値上げを開始します。この場合600円のところまでです。
タクシー税が徴収されるわが町のタクシー市場
なんで600円のところかって?
良い質問です。
乗車料金が600円になると
もともとのタクシー市場においてお客さんは8,000回しか乗車しません。
乗車料金(価格)が上昇すると、乗車回数(需要)は減ります。
(A点に注目)
その乗車回数が、8,000回のとき、
お客さんは600円で乗車サービスを求めます。
そしてタクシー事業者は、400円で乗車サービスを提供し、
200円(600円-400円)の利潤が手元に残ります。
そのタクシー事業者の利潤に200円に対して課税され、
政府の税収となっているのです!!!
細い供給曲線から太い供給曲線の軌跡を見てみると、
ちょうど「くさび」が打ち込まれたような図に見えます。
くさびが打ち込まれた図
政府税収の計算方法
さらに、Y軸からA点とB点までの長さと、くさび上のA点からB点の高さ
に注目してみましょう。
長さと高さの、それぞれを掛けると、
ちょうど、タクシーの売上に対する政府の税収となります。
このときの「タクシー税」は、
200円×8,000回 = 160万円の政府税収が見込まれます。
政府税収の図
でももっと注目していただきたいのは、
その隣にある「三角形AEB」の部分なんです△△△
この三角形こそが課税による社会的損失、
すなわち「失われた費用」となります。
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