「効率的」=「総余剰の最大化」
普段の会話でも使われる言葉に「効率的」という言葉があります。
「●●●は効率的だ!」とか、「効率的な▲▲▲を目指して」!とか、
気軽に使われていますが、「効率的」とは、ミクロ経済学でもキッチリと定義された専門用語です。
【効率的】
他の人びとを犠牲にすることなく誰かの暮らしを良くするような
あらゆる機会が活用しつくされているときの市場や経済の状態。

名古屋コーチンのたまご / yto
この言葉の定義だけでは、「効率的」な状態は分かりにくいかもしれません。
この「効率的」な状態を作図で表現すると、次のような図になります。
市場の余剰の最大化
消費者余剰と生産者余剰
上の作図の状態は、効率的でもあり、市場の総余剰を最大化しているとも言います。
総余剰を最大化している状態では、消費者と生産者という、2種類の取引参加者は、
それぞれの取引利益を、最大化しています。この取引利益は余剰とも言われます。
消費者余剰の最大化
生産者余剰の最大化
取引は均衡に達するまで行われる
例えば、1個10円で100単位の取引で均衡している鶏卵の販売市場で、
15円でその鶏卵を買うことができる消費者にとって、
その取引に応じれば、5円分が取引利益であり、余剰であるとも言えます。
消費者の余剰の例
1個10円で均衡している鶏卵の販売市場で、8円で鶏卵を販売できる
生産者にとって、その取引に応じれば、2円が取引利益であり、余剰であるとも言えます。
生産者の余剰の例
全ての売り手と買い手が、価格受容者となる完全競争市場では、
均衡点に達するまで取引が行われます。このような状態を指して、
- 市場は効率的である
- 市場は総余剰を最大化する
とも言います。
(つづく)
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