おちゃらけミクロ経済学: 死荷重のしくみ

2012年8月30日木曜日

死荷重のしくみ

作図で死荷重を確認





前回では「三角形」に注目してくださいって言って終わりにしました。
「三角形」とは、グレーで示した⊿EABの分だけ、の部分にあたります。
この部分は「社会的な損失」となります。



課税によって発生した死荷重





課税によって発生した死荷重





死荷重の意味




死荷重が重大な意味をもつのは、取引による利益に含まれなくなるからです。
もともとのわが町のタクシー市場の需要と供給の図を見てみましょう↓



需要と供給の図




需要と供給の図




次に物品税が課税された状態を見てましょう↓
課税を作図で表現すると、X軸のある点で、線分ABのように「くさび」をかけることです。



政府の税収がかかった図




政府の税収がかかった図




そして元々、需要者にも、供給者にも存在していた、
取引の利益による三角形の部分と、長方形の部分を合わせてみましょう


台形の図




台形の図



もうお分かりでしょうか?
最初の大きな三角形と最後の台形では面積が違います。
⊿EABの分だけ、明らかに台形の面積が小さくなっています。





死荷重=「課税による失われた費用」





この小さくなった部分こそが、
「課税による失われた費用」となります。



政府も社会の構成要素の一つです。
政府税収によって市役所のパソコンも、国家公務員のお給料も賄われています。
しかし、この「死荷重」は「失われた課税の費用」として誰のトクにもなりません。



経済学のテキストでは、税金に関する記述が頻繁に出てきます。
それは経済学の考え方を使って「失われた課税の費用」を分析し、
「誰」が「どのように」を負担するか算定できるからでしょう。



ちなみに需要曲線と供給曲線を少しいじれば、
「誰」が「どのように」税の負担をするのかが見えてきます。



それは、また別の記事で紹介したいと思います。

(* ̄▽ ̄)ノ~~ マタネー♪





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