おちゃらけミクロ経済学: 経済の効率性
ラベル 経済の効率性 の投稿を表示しています。 すべての投稿を表示
ラベル 経済の効率性 の投稿を表示しています。 すべての投稿を表示

2013年9月13日金曜日

公平性と効用可能性フロンティア その2

経済学ではなく政治哲学の問題



限りある資源を有効に活用し、異なる個人やグループの間で
最大限の満足を得ようとすれば、効用可能性フロンティア
様々な組み合わせが存在します。


土地配分の公正性






効用可能性フロンティア上にある、資源配分の組み合わせは、
どの組み合わせ(点)をもってしても、効率的でありますが、
どれが公平であるかは、分かりません。



  • A点→南側の住民に重点配。南の住民は満足だろうが北の住民は不満足
  • B点→北側の住民に重点配。北の住民は満足だろうが南の住民は不満足




公平性は経済学では測れない





A点とB点のどちらの組み合わせが「正しい」かは、
ミクロ経済学でいうところの公平性の概念によって決められます。



といっても公平性とは、人それぞれの価値観によって分かれるものであり、
効率性のように明確が基準(リンク)が、あるわけではありません。経済学だけでは、


  • 「もっと平等主義的にしようとか」
  • 「いや成果配分にした方が良い」


という問いかけに答えることはできません。これらは政治哲学の問題となるでしょう。





給与明細書 / chiaki0808





政治哲学と給与明細書の意外な関係





当ブログは、「ミクロ経済学」と名前をつけていますので、
政治哲学に深く立ち入って、良し悪しを論じることはしません。



ただ、資源の分配に関する考え方をザックリ理解しておくと、
次のような所得再配分に関する問題に詳しくなれると思いますので、
次回のシリーズから、政治哲学に関する概要を説明していきましょう。



  • 所得税の累進課税
  • 年金
  • 医療保険



よ~く見たら、これらはサラリーマンの手取り収入に関係のあるもんばかりですね~。
給与明細書の控除項目と合わせて読んでみましょう(笑)



(「公平性と効用可能性フロンティア」シリーズ終わり)







2013年9月12日木曜日

公平性と効用可能性フロンティア その1

追求するのは効率性だけではありません



日常の会話で、よく使われる言葉に公平性というものがあります。


  • 「このケーキは10人に公平に分けよう」
  • 「草むしりにの受け持ち区域の広さは各人が公平になるようにする」


ですが、この公平性という言葉は、ミクロ経済学の教科書でもよく登場し、
効率性と対をなす概念です。




効率性
Cutting-Birthday-Cake_Chocolate-Vanilla-Cream__25148 / Public Domain Photos






効率性⇔公平性





効率性とは、計画経済によく見られる「●●●中央委員会」とか、「△△△整備機構」のような
中央集権化された組織によらずとも、資源の配分について、
社会のすみずみにまで、希少な資源が行きわたることを指します。



しかしながら、その効率性とは方法を示すものであって、
目標そのものを示すことではありません。



例えば、土地の所有権に関して南側の住人と北側の住人に
配分する問題を考えてみましょう。



土地の広さには有限性がありますが、南側の住人と北側の住人に
配分する面積の組み合わせは、必ずしも一つとは限らず無数に存在します。
従って、この南北住民への土地配分は、次の作図のように表現できます。



南北住民への土地配分の組み合わせ






効用可能性フロンティアとは





この作図は、効用可能性フロンティアと呼ばれるものです。
経済の資源を一定なものとして、あるグループがどれだけ満足を得ることが
可能かを表現しています。この効用可能性フロンティア上では、どの点も効率的です。



しかし、経済の効率性を基準にしているだけでは、組み合わせは
無数に存在し、どれが「正しい」組み合わせであるかは、全く分かりません。
そこで登場するのが公平性という概念です。



土地配分の公正性