おちゃらけミクロ経済学: 取引利益と価格変動

2012年9月15日土曜日

取引利益と価格変動

取引利益と消費者余剰のおさらい




先日、当ブログで掲載した、
取引利益と総消費者余剰取引利益と消費者余剰の増加で、
ネタフリは、完了させました。


ある財の価格の下落は、消費者にとっての「余剰」となります。
この余剰について、直感的に表現すれば、
「思ったより値段が安くて超ラッキー!」といった感覚というところでしょうか。



価格が下落したときの個別消費者余剰の図



価格が下落したときの個別消費者余剰の図



消費者が無数に存在するときの価格下落



その取引利益と総消費者余剰で紹介した、
価格が下落したときの個別消費者余剰が、
取引利益と消費者余剰の増加で紹介したように、
「なめらかな需要曲線」になると、どうなるでしょうか?



財を購入する消費者が無数に存在すると、
階段状のグラフが、直線で表現されることになります。



例えば、下のグラフのように、5,000円の価格が、4,600円の価格に、
下落したと考えてみましょう。



すると、濃い青色の長方形において、
既存の消費者の余剰が、
薄い青色の三角形において、
取引に参加することができなかった、新規の消費者の余剰が、
それぞれ発生します。



価格が下落したときのなめらかな消費者余剰の図



価格が下落したときのなめらかな消費者余剰の図




上のグラフについて数値を用いて、
計算すると、なんと18億円分の消費者余剰(超ラッキー)が発生します。
台形面積の計算で、数値を求めることができます。


  • 高さ→400円
  • 上辺→400万トン
  • 下辺→500万トン


=400円×(400万t+500万t)÷2)



宝くじ

宝くじ / タカハシケンタロウ


価格が上昇すると余剰はどうなるか?



ところで、今回の一連のブログでは、小麦粉を例にとり、
「価格が下落する」パターンを紹介しました。



しかし、世の中には、「価格が上昇するパターン」ということも考えられます。
イメージとしては、下の図のようになります。



価格が上昇したときのなめらかな消費者余剰の図




価格が上昇したときのなめらかな消費者余剰の図



消費者としては、イヤなパターンですが、どこかで見たことありませんか?
驚くべき類似!ようやく「取引利益」シリーズのオチが見えてきました。
(つづく)




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