価格戦争から製品差別化へ
前回、暗黙の共謀が、さまざまな理由のため、
なかなか成立しないことを説明しました。
そうなったときに、寡占企業が取る手段は、主に2つあります。
- 価格戦争
- 製品差別化
前回、説明した価格戦争とは、売り手同士が互いに相手を市場から
ビジネスを叩き出すために、裏切りや非協力的な行動に罰を与えるものです。
For Sale / oatsy40
消費者に違う「何か」を訴える
といっても戦争ばっかりやっていると、仁義なき戦いみたいになって、
寡占企業の体力が疲弊することは、想像に難くないでしょう。
注目するのはライバルの生産者ではなく、お客さんとなってくれる消費者です。
消費者は、必ずしも自社の製品とライバル社の製品を同一に考えるわけではありません。
そこで企業が、自社の製品と他社の製品は異なる買い手に、
納得してもらおうとしているとき、その企業は製品差別化を行っていると言います。
製品差別化と独占的競争
寡占企業が行う、製品差別化の具体例を挙げると次のようなものがあります。
- おまけをつける
- パッケージのデザインを変える
- TVやインターネット上で広告活動する
- 多数の営業マンを使って販促活動をする。
市場や製品によっては、かつて寡占市場のそれであったものが、
次第にそうではなくなるケースもあります。
次回のシリーズでは、この製品差別化とそれにまつわる、
独占的競争について考えていきましょう。
(「寡占市場~単一の財から製品差別化へ その2」シリーズ終わり)
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