おちゃらけミクロ経済学: 正の数量効果
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2013年10月25日金曜日

寡占市場~共謀と非協力的行動 その3

「正式でない」共謀も存在する




産業全体で利潤が減少するとしても、寡占企業は独占企業よりも
生産量を増加させるインセンティブを持ちます。



生産量を増加させると、財の価格は下がります。
その負の価格効果は、独占企業1社がすべての財について、
引き受けけなければないのに対して、2社以上の寡占企業は、
自分のところの財の価格だけを下げればいい、と考えるからです。



寡占企業1社分の財の価格を引き下げることは、独占企業が
価格を引き下げることよりも影響が小さくみえるます。
そのため寡占企業は、自社の利益だけを追求する非協力的行動
出ることが考えられます。




Cherry Cola / pmsyyz





「正式な」共謀→独占禁止法違反






しかし、改めてコーラの需要表を見ると、寡占企業(複占企業)同士で
生産量を調整した方が、産業全体の利益は大きくなります。


コーラの需要表





従って、寡占企業は共謀することについてインセンティブを持つことになります。
しかし、「正式に」共謀を持つことは、独占禁止法のカルテルに抵触します。
関係者は、公正取引委員会から呼び出され、疑惑の目でにらまれることになるでしょう。




共謀か?非協力的行動か?





それでは、「正式な共謀」ができない寡占企業にとって、カルテルは不可能で、
非協力的行動によって、生産競争を繰り返すしかないのでしょうか?



もちろん、独占禁止法を無視して、こっそりとカルテルを推し進める場合もありますが、
「正式な」取決めがなくても、共謀を実施することはできます。
それは、市場価格にこだわらず、生産物を販売する場合です。


寡占企業が直面する「経済学的難問」








(寡占市場~共謀と非協力的行動」シリーズ終わり)

2013年10月24日木曜日

寡占市場~共謀と非協力的行動 その2

独占は1社、寡占は2社以上、だから…



独占企業が追加的に財を1単位多く生産することは、
以下の2つの作用を生み出します。


正の数量効果

生産量を増加させて、もう1単位追加的に販売することで、
その1単位の販売価格分だけ収入が増加する。





負の価格効果

生産量を増加させて、もう1単位追加的に販売することで、
企業は販売する財の価格を引き下げねばならない。






独占企業の需要曲線と限界収入の関係を見ると、
限界収入がマイナスになってしまうので、
独占企業の場合、おのずと「作りすぎ」に歯止めがかかります。





Coca-Cola-Sprite-Fanta-Can__14647 / Public Domain Photos





寡占企業が生産物の数量競争をする理由とは?





寡占企業も独占企業と同様に、正の数量効果と負の価格効果を発揮します。
ところが、寡占企業の場合、自社の生産物に対する、負の価格効果には、
関心を示しますが、寡占企業は市場支配力が弱く、他社のそれには、無関心です。



従って、寡占市場の各企業は、生産量増加による負の価格効果よりも、
正の数量効果の影響が強く認識されてしまいます。




生産量を増加させることで、寡占市場全体で利潤が減少するとしても、
それぞれの寡占企業には、生産量の増加が利潤を生むように、思えてしまうのです。


コーラの需要表









2013年10月18日金曜日

寡占市場~共謀と非協力的行動 その1

寡占企業のがもつ生産量増大へのインセンティブ



前回のシリーズで説明した、寡占市場の複占企業が直面する「経済学的難問」
価格と生産量の面から1つずつ解き明かしていきましょう。
今回は価格を所与として、生産量を調整するケースを考えます。


寡占企業が直面する「経済学的難問」





この場合、寡占市場を独占市場と比較すると、
寡占市場の企業にどのような問題が発生するか分かりやすくなります。



正の数量効果と負の価格効果





ところで寡占市場の企業も独占市場の企業も、企業は企業ですから
利潤の最大化を求めて、どちらのタイプの企業でも、その生産量を
少しずつ増加させていきます。



この少しずつ増加させることを「財・サービスを追加的に1単位ずつ増やす」
と言いますが、このとき2つの効果を生み出すことになります。



正の数量効果

生産量を増加させて、もう1単位追加的に販売することで、
その1単位の販売価格分だけ収入が増加する。







負の価格効果

生産量を増加させて、もう1単位追加的に販売することで、
企業は販売する財の価格を引き下げねばならない。







数量効果と価格効果の程度が異なる





これらの正の数量効果も、負の価格効果もどちらの作用も、
独占企業・寡占企業に発生するものです。


しかし独占企業と寡占企業では、市場に対する支配力が、
1社であるか、複数であるかの違いがあるために、効果の及ぶ範囲が異なります。




Japanese playing cards "HANA-FUDA" @ MARIO. / MIKI Yoshihito (´・ω・)