ゲーム理論、キホンのキホン
前回のシリーズでは、寡占市場のベルトラン行動について考えてみました。
ベルトラン行動とは、次のような考え方です。
寡占市場における企業が他の企業の価格を所与として、
自社の利潤を最大化するように価格を決定すること。
くだけた言い方をすると、ライバル会社が出す値段を決めてから、
自分の会社で販売する商品の値段を決めるというところでしょうか。
不景気なときで、企業の供給能力が過剰なときに、
よく行われる「値段の切り下げ合戦」とも言えると思います。
Tokyo Game Show 2008 / kanegen
ゲーム理論のキホン→「相手の行動を見てから決める」
この「値段の切り下げ合戦」とも言えるベルトラン行動は言い換えると
相手の出方を見て、自分の行動を決めるということになります。
これを相互依存の状況にあると言い、寡占企業は「ゲーム」をプレーしていると言います。
相互依存の状況とゲームの理論
ここで「ゲーム」という言葉を使いましたが、
勘の良い方は、お気づきになったかもしれません。
そうです。この「ゲーム」は、あの「ゲーム理論」で有名な「ゲーム」です
で、その「ゲーム理論」の中でも最も有名な例の1つが、
「囚人のジレンマ」ですね。このモデルも、当ブログを読んでくださる方であれば、
名前を聞いたことがあるかもしれません。
利得表とゲーム理論
ここまで当ブログの話の流れとして、
寡占市場→ベルトラン行動→相互依存→ゲーム理論→囚人のジレンマ
と来ているので、次は囚人のジレンマをやってもいいんですが、
これは、ぶっちゃけ「司法取引」の例なので、話が経済学ではない違う
方向に飛んでしまうかもしれません。
したがって、次回では経済モデルにもとづいた利得表を使って、
相互依存の「ゲーム」のお話をしてみましょう。
【参考文献】
ビューティフル・マインド 天才数学者の絶望と奇跡
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