目先のおカネにとらわれない寡占企業
前回のシリーズで登場した囚人のジレンマでは、
警察にとっ捕まった容疑者達にとって、黙秘をするか、相手を裏切って自白をするかは、
1回こっきりのゲームでした。
司法取引の場合なんかは、そうですよね。
そう何度も共同で犯罪を犯すことってないですもんね(たぶん)
囚人のジレンマ
しかし実際には、ゲームが1回こっきりで終わるなんてことは、あまりないと思います。
何年も同じ市場にいる寡占企業同士であると、何回もゲームをすることになります。
Global Water Partnership Global Strategy: 2020 Vision_6 / worldwaterweek
短期的な利潤より長期的な利潤
1回こっきりの単純なゲームであると、自分が取るべき方針はこれにつきます。
- 「相手の行動を見てから自分の行動を決める!」
- 「相手の行動が分からない時は、最悪のパターンにはまらないようにする」
1.ができていると利潤を最大化できます
2.ができていると最悪の利潤ではなく、2番目に悪い利潤は得られます。
しかし、ゲームを何回も繰り返しすることが分かっていると、
寡占企業は1回こっきりの短期的な利潤ではなく、
複数回のゲームで得られる長期的な利潤を重視するようになります。
戦略的行動とは
このように長期的な利潤を重視する企業の行動を戦略的行動と言います。
話のオチから言ってしまうと、戦略的行動がが意味するところは、
寡占企業は、あたかも共謀のための正式な協定があたかも存在するかのごとく、
行動してしまうということです。
「何でそうなんねん!共謀ってやったらあかんのとちゃうんけ?」
と思われた方がいるかもしれません。
でもそうなるんですよね~(少なくとも教科書レベル(リンク)では)
ただ、その過程は結構、複雑だったりしますので、少しずつ読み解いていきましょう
(つづく)
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