おちゃらけミクロ経済学: 利潤最大化と費用その7

2012年12月20日木曜日

利潤最大化と費用その7

平均総費用→拡散効果+限界収穫効果



前回のブログでポイントとなる、概念は以下の3つです。

  1. 平均固定費用
  2. 平均可変費用
  3. 平均総費用(平均費用)

この中で特に、ビジネス上の「儲け」を出すために、重要な概念となるのが、
3番目の平均総費用です。まずは、前回のブログでの問題の答えを出しながら、
平均総費用の概念について把握しましょう。



問題の解説


【問1】


限界費用と平均総費用の違い問1答え


限界費用と平均総費用の違い



それぞれの概念を簡単な数式で表すと、次の通りです。


  1. 平均固定費用=固定費用÷生産量
  2. 平均可変費用=可変費用÷生産量
  3. 平均総費用=平均固定費用+平均可変費用

【問2】


限界費用と平均総費用の違い問2答え





【問3】


平均総費用が最小になるのは、ソフトクリームを540個生産したとき。
(従業員を3人にしたとき)



答えの解説



3つの費用概念の特徴を表すと、次のようになります。
作成したグラフと合わせてお読みください。

  • 平均固定費用→拡散効果

生産量が増加するにつれ、最初の固定費用を分担しあっている。


  • 平均可変費用→収穫逓減効果

生産量が増加するにつれ、追加的な生産物をつくるのに、
必要な投入物が増えている。

  • 平均総費用→拡散効果+限界収穫逓減効果

拡散効果と、収穫逓減効果とが、それぞれ逆効果を及ぼしている。
(収穫逓減効果について詳しい説明はコチラ)



生産量が少ない時は、拡散効果が強く働き、平均総費用は下がっていきます。
しかし、生産量が増加するにつれて、拡散効果よりも、限界収穫逓減効果が強く働き、
平均総費用は上がっていきます。





儲けのピーク

successful business woman on a laptop / Search Engine People Blog



つまり、平均総費用は、「ある一定」のところで減少から上昇に転じます。
この「ある一定」のところが、「儲けのピーク」といわれるところであり、
ビジネスを続けていく上で、とても重要な概念となります。
(つづく)



【関連エントリ】
                                                                                         
限界収穫逓減の法則その2








0 件のコメント:

コメントを投稿