利潤と最小費用生産量の関係
前回のブログでは、信長くんのソフトクリームビジネスにおいて、
平均固定費用、平均可変費用、平均総費用の散布図を作成しました。
今回のブログでは、その散布図にさらに限界費用を加えてみましょう。
3つの費用と限界費用
この散布図で特に注目する点は、従業員数3人のときの生産量です。
このときの生産量を、最小費用生産量といいます。
最小費用生産量には、次の3つの特徴があります。
- 最小費用生産量の生産→平均総費用 = 限界費用
- 最小費用生産量より生産少→限界費用 > 平均総費用
- 最小費用生産量より生産多→限界費用 < 平均総費用
そもそも、企業が目的としている利潤は、総収入から総費用を控除して
求めることになっています。
すると、この散布図を見ると、平均総費用と限界費用が交わる点が、
利潤が最も大きくなる点ということが分かります。
もちろん、このときの利潤が最も大きくなる点とは、生産設備などが、
常に一定であることが条件です。
費用の概念と測り方まとめ
今回の「利潤最大化と費用」シリーズでは、
「費用」と名のつくものがたくさん出てきました。
それぞれのビジネスで「儲け」を出すためには、
費用概念を区別した上で、その特徴を押さえておくことは、
大変重要なので、表にまとめておきます。
費用の概念と測り方
利潤最大化のための「他の方法」
それでは、信長くんのソフトクリームービジネスにおいて、
利潤の最大化を図るためには、従業員を3人にして生産個数を
540個にしておき、あとは何もすることはないのでしょうか?
答えは、もちろんそうではありません。
利潤をさらに大きくするためには、主に次の4つの施策が考えられます。
- ソフトクリーム製造機や冷蔵庫などの生産設備を増やす
- 販売価格を上げる
- 周囲の同業者の出店を差し止める
- 店の周りでチラシをまくなどして、営業・広告をうつ
赤牛冷蔵庫 / TACKTY
どの方策も、一見すると当たり前のような施策のように見えます。
しかし、実は、どの施策も、ミクロ経済学的の理論によって、裏付けれた施策です。
次回のブログでは、4つのうちの、1について、考えてみましょう。
(「利潤最大化と費用」シリーズおわり)
【関連エントリ】
利潤最大化と費用その1
利潤最大化と費用その2
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