独占利潤が発生する仕組みについて
完全競争市場にいる企業も、独占市場にいる企業も、目的は同じです。
利潤を最大化させることです。では利潤を最大化させる生産量というのは、
どのくらいのことを指すのでしょうか?
企業が利潤を最大化をさせる生産量とは、追加的に1単位の財・サービスを生産したときに
得られる収入が、その1単位をつくったときにかかった費用と、同じになる生産量のことを
言います。
これを経済学の用語で、最適生産量のルールと言い、数式で表すと以下のようになります。
- 限界収入=限界費用(MR=MC)
なお、最適生産量のルールについての詳しいことについてはコチラまでどうぞ!
Mobil Station Sign, Rhinebeck NY / NNECAPA
需要曲線と限界収入曲線の形状が異なる
ただし、完全競争市場の企業と独占市場の企業で、
利潤を最大化させるためのルールは同じでも、作図にして表すと両者の見た目は、異なります。
最適生産量ルールの比較
限界費用はともに右上がりの曲線で、形状は同じですが、限界収入の傾きが異なります。
限界収入の傾きが異なる理由は、次のとおりです。
- 完全競争市場→多数の企業→価格に影響力を行使できない
- 独占市場→→→企業は1社→価格に影響力を行使でき、生産量も調整できる
需要曲線と限界収入曲線の差
このグラフに需要曲線をのせると、独占市場では次のように価格が決まります。
独占利潤の発生
- 需要曲線は限界収入曲線を常に上回る
- MR=MCで決まった生産量Qのところで生産量が決まる
- 生産量Qのところで対応するB点で価格が決まる
このとき、幅がQ、高さがB-Aで囲われた、灰色の面積が、
独占企業の独占利潤(独占レント)となります。
独占利潤の源は需要曲線の販売価格と、限界収入の差にあります。
(つづく)
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