独占利潤が「怪しからん!」理由について
一般的に「企業が独占利潤を得ている」と聞くと、
それはに続く言葉として「怪しからん!」とという言葉が続くことがあります。
では、なぜ「怪しからん!」のでしょう。
ミクロ経済学的に一言で言うと、独占は「非効率だから良くない」ということになります。
ここで言う非効率には、ミクロ経済学において、ちゃんとした定義があります。
もちろん反対語である「効率的」にも、定義がなされています。
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非効率的→独占市場、非効率的→完全競争市場
それぞれを少しかための言葉を使って定義すると、次のようになります。
- 効率的→人びとの生活をよくする余地が全く残っていないこと
- 非効率的→他の人びとの状態を悪化させることなく、ある人の状態をよくできること
別の言葉で言い換えると、非効率的な状態というのは、改善の余地があるということで、
効率的というのは、改善の余地がないということです。
これに独占の概念を付け足せば、
「独占市場は生産について改善の余地が残っている」
ということになります。
「効率的」というのは、完全競争の概念と通じるものがあり、
「完全競争市場は生産を良くするための改善の余地が残っていない」
ということになります。
独占市場の非効率を作図
文字だけでは分かりにくいので、それぞれ作図で示し比較してみましょう。
順不同になりますが悪しからず。
効率的な生産(完全競争市場)
非効率的な生産(独占市場)
両者の違うところは、需要曲線と限界収入曲線の位置関係です。
- 効率的な生産(完全競争市場)→需要曲線と限界収入曲線は一致する
- 非効率的な生産(独占市場)→需要曲線と限界収入曲線は一致しない
結果として独占市場では、本来社会で必要とされる量の財やサービスが、
供給されないということになります。
(つづく)
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