おちゃらけミクロ経済学: 1時間あたりの限界効用
ラベル 1時間あたりの限界効用 の投稿を表示しています。 すべての投稿を表示
ラベル 1時間あたりの限界効用 の投稿を表示しています。 すべての投稿を表示

2013年4月5日金曜日

ブラック企業攻略 無差別曲線を知る その2

無差別曲線はなぜ必要か?




前回のブログでは、個人にとって同じ効用を生み出す、
すべての消費の組み合わせを示した曲線である、無差別曲線について書きました。



この無差別曲線は、消費者の選好を表すので、選好を反映した特定の性質をもちます。
その性質とは、次の4つです。





Satisfied / Mel B.




無差別曲線の性質






























無差別曲線を理解する意味




ところで、なぜ無差別曲線を理解する必要があるのでしょうか?
それはブログの記事のタイトルにある通り、ブラック企業を客観的に分析して、
いざという時に冷静な対処をするためです。



すでに広く使われている言葉(この場合はミクロ経済学の言葉)
を使って状況を説明することができると、
他の人にも説明しやすく、またアドバイスも得られやすいでしょう。



この無差別曲線の概念を知ると、1日24時間の限られた時間のうち、
どれぐらい賃金と余暇に配分すれば良いのか、視覚的に分かりやすくなります。



働いてしんどいとき、自分にとって、満足度は高いのは、賃金なのか、余暇なのか、
迷ったときは無差別曲線の考え方に立ち返り、他の人とも相談ししてみましょう。
(「ブラック企業攻略 無差別曲線を知る」シリーズ終わり)






2013年4月4日木曜日

ブラック企業攻略 無差別曲線を知る その1

個人の満足度を表す無差別曲線について




たいていの人は賃金と余暇について、少ないよりも多い方が良いと考えるでしょう。
といっても、1日には24時間しかありません。おのずと限られた時間で、
賃金のための労働を取るか、休息のための余暇を取るか、両者のトレードオフの問題になります。



前回のブラック企業における限界効用シリーズでは、
両者の1時間あたりの限界効用を合わせることによって、
最大の満足を得る、最適消費のルールについて書いてみました。



1時間あたりの限界効用による最適消費のルールは、数式で表しましたが、
今回は、直観的に分かりやすいグラフで表現してみましょう。






KidRockers @ Mo Pitkins’ House of Satisfaction 6/10/07 / Maryanne Ventrice



無差別曲線とは?





例によって縦軸を賃金、横軸を余暇の時間とすると、
原点に向かって凸な曲線が出来上がります。これは無差別曲線と呼ばれるものです。
個人にとって同じ効用を生み出す、すべての消費の組み合わせを示した曲線のことをいいます。



無差別曲線(1)







この無差別曲線上は、常に同じ満足度を表します。
点Aと点Bでは、賃金と余暇の組み合わせが異なりますが、満足度はどちらも同じです。
仮に500バリューという単位で表すと、この曲線上ではすべてが500バリューとなります。



無差別曲線(2)







異なる満足度を表す無差別曲線マップ





もし、主観的な満足度が異なる場合は、600バリューとか、450バリューという具合に
異なる数値と曲線で表されることになります。このようにさまざまな無差別曲線
集合体を無差別曲線マップと呼んだりします。



無差別曲線マップ








※バリューというのは、管理人が任意でつくった満足感を表す単位のこと。
キログラムやリットルのように基数的な意味はありません。
(つづく)






2013年4月1日月曜日

ブラック企業における限界効用 その4

一般的な原理・最適消費のルール




前回のブログでは、労働者が1日を過ごすときに、
労働(賃金を得る行動)と余暇にどれぐらい時間配分をすれば良いか?
ということについて、お話をしました。



そのときに必要な考え方が、1時間あたりの限界効用という考え方です。





時間列車 / dorahon





賃金と余暇で最大の満足度を得るためには





賃金と余暇について、1時間あたりの限界効用を数式で表すと次のようになります。



  • 賃金の限界効用 / 時間 = MUw / Hw
  • 余暇の限界効用 / 時間 = MUv / Hv  



ただし、MU:限界効用 H:時間 w:賃金 v:余暇



そして、1日24時間という限られた制約の中で、労働者が最大の満足度得るためには、
次の式を成立させなければなりません。



  • MUw / Hw = MUv / Hv (賃金の限界効用 / 時間 = 余暇の限界効用 / 時間)



最適消費ルール





賃金と余暇の限界効用を等しくし、最大の満足を得るという考え方は、
ミクロ経済学の最適消費ルールとして、一般的な原理を表すものです。



消費者が予算制約に直面しつつ、効用(主観的な満足度)を最大化しているなら、
消費の組み合わせに含まれるそれぞれの財・サービスの1単位あたり(1時間、1円)の
限界効用は、同じになるということです。



経済学的にブラック企業を説明しようとすると、
1時間あたりの限界効用最適消費ルールについて、理解する必要があります。
(「ブラック企業における限界効用」シリーズ終わり)






2013年3月31日日曜日

ブラック企業における限界効用 その3

労働と余暇をどのように配分するか



前回のブログでは、1時間あたり(1円あたり)の限界効用のお話をしました。
なぜ、こんな話をしているか?



それは、賃金と余暇の異なるサービスの消費について単位をそろえて、
最大の満足度を得るためです。そうすると、ブラック企業の考察ができそう気がします。






Summer vacation 2011 friends and family / kevin dooley





1時間あたりの限界効用





1時間あたり(1円あたり)の限界効用を数式で表してみましょう。



  • 賃金の限界効用 / 時間 = MUw / Hw
  • 余暇の限界効用 / 時間 = MUv / Hv  


ただし、MU:限界効用 H:時間 w:賃金 v:余暇



 

「賃金」も「余暇」もほどほどに





労働供給の分析では、賃金も余暇も多い方が、労働者の満足は高くなります。
作図で言えば、賃金はw1よりもw2の方が、余暇はv1よりもv2の方が、それぞれ
満足度は高くなります。



時間配分予算制約線







といっても、1日は24時間しかありません。「24時間ずっと働く」とか、
「24時間余暇だけを取る」とか、極端なことはできません(少なくとも長期的には)。



時間配分予算制約線(2)







すると、予算制約線の「ほどほど」のところで、労働と余暇に配分する必要があります。
この「ほどほど」を決めるために、1時間あたりの限界効用の考え方を使えることができます。
(つづく)






2013年3月26日火曜日

ブラック企業における限界効用 その2

「ものさし」を合わせておきましょう




今回は、労働をして賃金を得る満足感と、休息をして得る余暇を満足感をどうやって
比較するのかというお話です(前回のブログはコチラ)



労働と休息というまったく異なる体験の消費を比べるためには、
単位をそろえて考える必要があります。





Camp'Otel Family Vacation / Librarygroover





1時間あたり・1円当たり




タイトルで「限界効用」という専門用語を使っています。
この用語について経済学のテキストを読んでいると、
時間やお金の単位を使ってよく次のように表現されています。


  • 1時間あたりの限界効用
  • 1円当たりの限界効用


注目すべき点は、「1時間あたり」、「1円あたり」とつけているところです。




異なる「ものさし」でははかれません!



  • 賃金と余暇
  • ごはんとお肉



これらは、形状も量も異なります。お米の単位(石やキロ)と肉の単位(ポンド)を
そのまま比べても仕方がないのと同じように、賃金余暇をそのまま比較しても
意味がありません。



効用(主観的な満足度)をはかりやすくするためには、
まず時間やお金で単位を揃えます。



ブラック企業というと何かと人それぞれの感情が入り乱れます。
ですが、冷静に対処するためには、ほかの人と合わせやすい「ものさし」を用いる必要があります。
(つづく)