個人の満足度を表す無差別曲線について
たいていの人は賃金と余暇について、少ないよりも多い方が良いと考えるでしょう。
といっても、1日には24時間しかありません。おのずと限られた時間で、
賃金のための労働を取るか、休息のための余暇を取るか、両者のトレードオフの問題になります。
前回のブラック企業における限界効用シリーズでは、
両者の1時間あたりの限界効用を合わせることによって、
最大の満足を得る、最適消費のルールについて書いてみました。
1時間あたりの限界効用による最適消費のルールは、数式で表しましたが、
今回は、直観的に分かりやすいグラフで表現してみましょう。
KidRockers @ Mo Pitkins’ House of Satisfaction 6/10/07 / Maryanne Ventrice
無差別曲線とは?
例によって縦軸を賃金、横軸を余暇の時間とすると、
原点に向かって凸な曲線が出来上がります。これは無差別曲線と呼ばれるものです。
個人にとって同じ効用を生み出す、すべての消費の組み合わせを示した曲線のことをいいます。
無差別曲線(1)
この無差別曲線上は、常に同じ満足度を表します。
点Aと点Bでは、賃金と余暇の組み合わせが異なりますが、満足度はどちらも同じです。
仮に500バリュー※という単位で表すと、この曲線上ではすべてが500バリューとなります。
無差別曲線(2)
異なる満足度を表す無差別曲線マップ
もし、主観的な満足度が異なる場合は、600バリューとか、450バリューという具合に
異なる数値と曲線で表されることになります。このようにさまざまな無差別曲線の
集合体を無差別曲線マップと呼んだりします。
無差別曲線マップ
※バリューというのは、管理人が任意でつくった満足感を表す単位のこと。
キログラムやリットルのように基数的な意味はありません。
(つづく)
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