おちゃらけミクロ経済学: ブラック企業
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2013年5月4日土曜日

ブラック労働をするか否か その9

考察~「ブラック」からの脱出方法について



賃金を縦軸、余暇時間を横軸に取り、労働者の満足度を表す無差別曲線
書くと、右上に行けば行くほど、満足度は高くなります。



満足度の高い 無差別曲線マップ







しかし、賃金が下落しているような現状を考えると、
実際のイメージは、こんな感じかもしれません。



満足度の低い 無差別曲線マップ







賃金が下落したら、その人の選好によって、労働時間を多くしたり、
少なくしたりできれば良いのでしょうが、なかなかそれができないことが辛いところです。



世の中に「ブラック企業」「ブラック労働」という言葉が出回るのも、
そんな事情があるのでしょう。



「ブラック」と「資本論」について





そこで今回は、そんな矛盾や悪循環を断ち切るための、
ヒントとなる本を紹介したいと思います。僕たちはいつまでこんな働き方を続けるのか?です。



タイトルからして、「ブラック企業」「ブラック労働」の話題と、関係がありそうですね~。
本書は、資本主義経済の原理を表した、
カール・マルクスの資本論 第1巻 Ⅰ (日経BPクラシックス) がベースとなっています。
個人的には、現代日本のサラリーパーソンにとって、必読の書であると考えています。






Karl Marx, painted portrait _DDC2785 / Abode of Chaos





「ブラック」脱出のヒント





本書の第5章(P213)、第6章(P247)には、現代日本の「ブラック企業」「ブラック労働」
サバイブするためのコツが載っています。



これらのコツを列挙することで、おちゃらけミクロ経済学における、
「ブラック」シリーズのシメとしたいと思います。



このシリーズを読んで、「で、どないせーちゅうねん!」と思われた方は、
ぜひ読んでみる価値があると思います。



  1. 世間相場よりもストレスを感じない仕事を選ぶ(P220)
  2. まず「積み上げ」によって土台を作り、その「土台」の上でジャンプする(P232)
  3. 労働力を「消費」するのではなく、「投資」する(P241)
  4. 長期的な資産を作る仕事を選ぶ(P245)
  5. 過去からの「積み上げ」ができる仕事(職種)を選ぶ(P256)
  6. 変化のスピードが遅い業種・職種をあえて選ぶ(P264)
  7. 賞味期限が長く、身につけるのが大変で、高い使用価値のある知識・経験をコツコツ積み上げる(P267)
  8. PLだけでなく、BSも考えて働く(=BS思考)(P286)




(「ブラック労働をするか否か」シリーズ終わり)



【参考文献】


カール・マルクス 資本論 第1巻 Ⅰ (日経BPクラシックス)





木暮太一 ずっと「安月給」の人の思考法 アスコム







2013年4月9日火曜日

ブラック労働予防策 その3

「傾き」があきらめの費用を表す




労働者は事業主からの雇用条件を受け、労働に関する自分の満足度を
最大化しようとします(前回のブログ)。そのことを作図で表すと、この通りになります。



無差別曲線と予算制約線







このとき無差別曲線(赤)の限界代替率と、予算制約線(青)の相対価格は等しいと言います。
今回のブログでは、限界代替率と相対価格の意味について触れてみます。



限界代替率とは?





限界代替率無差別曲線の傾きのことで、効用(主観的な満足度)を維持するために、
余暇1時間を追加した場合に、賃金をどれぐらいあきらめなければならないかを示します。



無差別曲線







(特徴)

  1. 数式はMRS=MUw/MUvで表す
  2. 右下がり
  3. 傾きが常に変化
  4. 余暇が少ないとき(AB間)は傾きが急だが、多いとき(CD間)は傾きが緩やか



このうち3番目の特徴について、詳しく説明すると次のとおりになります。



  • 余暇時間が少ないとき

疲れているので余計に休息を取ることは非常に貴重→多くの賃金を失うに値する


  • 余暇時間が多いとき

疲れていないので余計に休息をとっても貴重ではない→引き換えにする賃金は少ない




相対価格とは





相対価格予算制約線傾きのことで、余暇で測った賃金の価格を表します。



予算制約線





(特徴)

  1. 数式はPw/Pvで表す
  2. 右下がり
  3. 傾きは一定


こちらは直線なので説明することは特にありません。




ブラック労働に陥らないための心得





これらの限界代替率相対価格が等しいとき、
労働者は所与の条件(雇用条件)の中で最大の満足を得ることができます。



ブラック労働と言ってもそれなりの労働条件はあります。
(違法か合法かとか、明示的か暗示的かは別にして)



このように、労働者としての満足度を、どのように組み合わせるか考えておくことが、
ブラック労働に陥らないためのひとつの対策となるでしょう。
(「ブラック労働予防策」シリーズおわり」)





2013年4月8日月曜日

ブラック労働予防策 その2

あきらめの費用・限界代替率と相対価格




前回、ミクロ経済学の概念の使って、ワークライフバランスを考えてみました。
作図で説明すれば、こんな感じです↓



賃金と余暇の最適な組み合わせ






  • 赤色の線→無差別曲線
  • 青色の線→予算制約線


無差別曲線は、労働者にとっての労働に対する選好で、
予算制約線は、事業主の賃金と余暇に関する雇用条件であるともいえます。



限られた予算制約線(雇用条件)の中で、労働者の最大の満足度を達成し、
ワークライフバランスをとってみよう
というのが、記事の主旨です。






Labour's Pre-Budget Priorities / The Labour Party





数式で表す・限界代替率と相対価格




さて、この直観的な図は、数式で表すこともできます。




  • MUw/MUv = Pw/Pu (限界代替率 = 相対価格)




しかし、いきなり限界代替率やら相対価格と言われても、初学者の人にしてみれば、



「は?なんのこっちゃ?」



ということでしょう。したがって、ここでは左辺は赤色の線の傾きを、
右辺は青色の線の傾きを表し、両者は等しく、だから交わっている、
ぐらいに思っておきましょう。




「稀少性」にかかわる限界代替率と相対価格





そもそもなぜ限界代替率相対価格などという概念があるのでしょうか?
それは、経済学自体が、「稀少な資源の配分」を考える学問だからでしょう。



初学者用の経済学のテキストを読んでいると、
最初の方に「稀少性」とか「トレードオフ」について説明されています。



非常に大ざっぱな言い方ですが、限界代替率相対価格というものは、
2つの財・サービスについて「あちらを立てればこちらが立たず」の関係を表します。
または「あきらめの費用」とも、言えるかもしれません。



はじめはとっつきにくい考え方かもしれませんが、最初は「あきらめてください」。
次回のブログでは限界代替率相対価格の詳しい内容は、述べようと思います。
(つづく)




※雇用契約で余暇時間を直接規定するわけではありませんが、労働時間は規定されています。
24時間から労働時間を控除すれば、ザックリとした余暇時間は求められます。





2013年4月7日日曜日

ブラック労働予防策 その1

労働の満足度を変える方法について





労働者にとって賃金も余暇も多いことにこしたことはありません。
しかし、両方とも自分の満足を上回る賃金や余暇を消費していると考える人は、
多くないでしょう。



「ブラック企業」という単語が、巷間噂されるのも、
自分のワークライフバランスについて満足が得られないと感じる人が
多くなっているからだと、管理人は考えます。




それなりの賃金は支払われているが、余暇時間が少なすぎ








余暇時間はあるが、賃金が低すぎ








賃金と余暇の組み合わせを変える





もっとも経済学でいう満足度というものは主観的な感覚を表すので、
たとえ労働条件が変わらなくても、自分の満足度を上げることはできます。
賃金と余暇の組み合わせを変えれば、良いのです。



ここから先でご紹介する内容は、サラリーパーソンにとっては難しい内容かもしれません。
労働条件について恣意的な変更が難しいからです。ですがここでは、そういう考え方もあるんだな
という程度に取っていただければ幸いです。



自分の考え方にいろいろな選択肢があると、周りのことがよく見れるようになると思います。





正丸峠なう。 #mountain #bicycle #sky #イマソラ #自転車 / torisan3500





高校数学の知識で満足度を上げる





さて、労働者として自分の満足度を向上させるとは、こういうことです↓
高校数学の微分の授業で、「接線の傾きを求めよ!」という問題にも出てくるアレです。



賃金と余暇の最適な組み合わせ







ミクロ経済学よりの言葉を使えば、点Aでは時間配分予算制約線無差別曲線が、
接していると言います。このときの点Aでの組み合わせは最適となり、
最大の効用(主観的な満足度)が得られることになります。



言い換えればこのような状態のとき、個人にとってワークライフバランスが
取れている
と言えるでしょう。
(つづく)





2013年4月5日金曜日

ブラック企業攻略 無差別曲線を知る その2

無差別曲線はなぜ必要か?




前回のブログでは、個人にとって同じ効用を生み出す、
すべての消費の組み合わせを示した曲線である、無差別曲線について書きました。



この無差別曲線は、消費者の選好を表すので、選好を反映した特定の性質をもちます。
その性質とは、次の4つです。





Satisfied / Mel B.




無差別曲線の性質






























無差別曲線を理解する意味




ところで、なぜ無差別曲線を理解する必要があるのでしょうか?
それはブログの記事のタイトルにある通り、ブラック企業を客観的に分析して、
いざという時に冷静な対処をするためです。



すでに広く使われている言葉(この場合はミクロ経済学の言葉)
を使って状況を説明することができると、
他の人にも説明しやすく、またアドバイスも得られやすいでしょう。



この無差別曲線の概念を知ると、1日24時間の限られた時間のうち、
どれぐらい賃金と余暇に配分すれば良いのか、視覚的に分かりやすくなります。



働いてしんどいとき、自分にとって、満足度は高いのは、賃金なのか、余暇なのか、
迷ったときは無差別曲線の考え方に立ち返り、他の人とも相談ししてみましょう。
(「ブラック企業攻略 無差別曲線を知る」シリーズ終わり)






2013年4月4日木曜日

ブラック企業攻略 無差別曲線を知る その1

個人の満足度を表す無差別曲線について




たいていの人は賃金と余暇について、少ないよりも多い方が良いと考えるでしょう。
といっても、1日には24時間しかありません。おのずと限られた時間で、
賃金のための労働を取るか、休息のための余暇を取るか、両者のトレードオフの問題になります。



前回のブラック企業における限界効用シリーズでは、
両者の1時間あたりの限界効用を合わせることによって、
最大の満足を得る、最適消費のルールについて書いてみました。



1時間あたりの限界効用による最適消費のルールは、数式で表しましたが、
今回は、直観的に分かりやすいグラフで表現してみましょう。






KidRockers @ Mo Pitkins’ House of Satisfaction 6/10/07 / Maryanne Ventrice



無差別曲線とは?





例によって縦軸を賃金、横軸を余暇の時間とすると、
原点に向かって凸な曲線が出来上がります。これは無差別曲線と呼ばれるものです。
個人にとって同じ効用を生み出す、すべての消費の組み合わせを示した曲線のことをいいます。



無差別曲線(1)







この無差別曲線上は、常に同じ満足度を表します。
点Aと点Bでは、賃金と余暇の組み合わせが異なりますが、満足度はどちらも同じです。
仮に500バリューという単位で表すと、この曲線上ではすべてが500バリューとなります。



無差別曲線(2)







異なる満足度を表す無差別曲線マップ





もし、主観的な満足度が異なる場合は、600バリューとか、450バリューという具合に
異なる数値と曲線で表されることになります。このようにさまざまな無差別曲線
集合体を無差別曲線マップと呼んだりします。



無差別曲線マップ








※バリューというのは、管理人が任意でつくった満足感を表す単位のこと。
キログラムやリットルのように基数的な意味はありません。
(つづく)






2013年4月1日月曜日

ブラック企業における限界効用 その4

一般的な原理・最適消費のルール




前回のブログでは、労働者が1日を過ごすときに、
労働(賃金を得る行動)と余暇にどれぐらい時間配分をすれば良いか?
ということについて、お話をしました。



そのときに必要な考え方が、1時間あたりの限界効用という考え方です。





時間列車 / dorahon





賃金と余暇で最大の満足度を得るためには





賃金と余暇について、1時間あたりの限界効用を数式で表すと次のようになります。



  • 賃金の限界効用 / 時間 = MUw / Hw
  • 余暇の限界効用 / 時間 = MUv / Hv  



ただし、MU:限界効用 H:時間 w:賃金 v:余暇



そして、1日24時間という限られた制約の中で、労働者が最大の満足度得るためには、
次の式を成立させなければなりません。



  • MUw / Hw = MUv / Hv (賃金の限界効用 / 時間 = 余暇の限界効用 / 時間)



最適消費ルール





賃金と余暇の限界効用を等しくし、最大の満足を得るという考え方は、
ミクロ経済学の最適消費ルールとして、一般的な原理を表すものです。



消費者が予算制約に直面しつつ、効用(主観的な満足度)を最大化しているなら、
消費の組み合わせに含まれるそれぞれの財・サービスの1単位あたり(1時間、1円)の
限界効用は、同じになるということです。



経済学的にブラック企業を説明しようとすると、
1時間あたりの限界効用最適消費ルールについて、理解する必要があります。
(「ブラック企業における限界効用」シリーズ終わり)






2013年3月31日日曜日

ブラック企業における限界効用 その3

労働と余暇をどのように配分するか



前回のブログでは、1時間あたり(1円あたり)の限界効用のお話をしました。
なぜ、こんな話をしているか?



それは、賃金と余暇の異なるサービスの消費について単位をそろえて、
最大の満足度を得るためです。そうすると、ブラック企業の考察ができそう気がします。






Summer vacation 2011 friends and family / kevin dooley





1時間あたりの限界効用





1時間あたり(1円あたり)の限界効用を数式で表してみましょう。



  • 賃金の限界効用 / 時間 = MUw / Hw
  • 余暇の限界効用 / 時間 = MUv / Hv  


ただし、MU:限界効用 H:時間 w:賃金 v:余暇



 

「賃金」も「余暇」もほどほどに





労働供給の分析では、賃金も余暇も多い方が、労働者の満足は高くなります。
作図で言えば、賃金はw1よりもw2の方が、余暇はv1よりもv2の方が、それぞれ
満足度は高くなります。



時間配分予算制約線







といっても、1日は24時間しかありません。「24時間ずっと働く」とか、
「24時間余暇だけを取る」とか、極端なことはできません(少なくとも長期的には)。



時間配分予算制約線(2)







すると、予算制約線の「ほどほど」のところで、労働と余暇に配分する必要があります。
この「ほどほど」を決めるために、1時間あたりの限界効用の考え方を使えることができます。
(つづく)






2013年3月26日火曜日

ブラック企業における限界効用 その2

「ものさし」を合わせておきましょう




今回は、労働をして賃金を得る満足感と、休息をして得る余暇を満足感をどうやって
比較するのかというお話です(前回のブログはコチラ)



労働と休息というまったく異なる体験の消費を比べるためには、
単位をそろえて考える必要があります。





Camp'Otel Family Vacation / Librarygroover





1時間あたり・1円当たり




タイトルで「限界効用」という専門用語を使っています。
この用語について経済学のテキストを読んでいると、
時間やお金の単位を使ってよく次のように表現されています。


  • 1時間あたりの限界効用
  • 1円当たりの限界効用


注目すべき点は、「1時間あたり」、「1円あたり」とつけているところです。




異なる「ものさし」でははかれません!



  • 賃金と余暇
  • ごはんとお肉



これらは、形状も量も異なります。お米の単位(石やキロ)と肉の単位(ポンド)を
そのまま比べても仕方がないのと同じように、賃金余暇をそのまま比較しても
意味がありません。



効用(主観的な満足度)をはかりやすくするためには、
まず時間やお金で単位を揃えます。



ブラック企業というと何かと人それぞれの感情が入り乱れます。
ですが、冷静に対処するためには、ほかの人と合わせやすい「ものさし」を用いる必要があります。
(つづく)








2013年3月25日月曜日

ブラック企業における限界効用 その1

賃金と余暇のトレードオフについて



前回のブログで、こんな供給曲線を作成しました。
ミクロ経済学の用語を使うと、後方屈曲的な労働供給曲線といいます。



後方屈曲的な労働供給曲線



後方屈曲的な労働供給曲線




今回は、曲線そのものではなく、軸についてのお話をしましょう。
(赤色の枠で囲った部分について)


後方屈曲的な労働供給曲線 軸の見方



後方屈曲的な労働供給曲線




軸のみかた~労働時間と賃金率





一般的な財・サービスの供給曲線の軸を見ると、次のようになっています。



  • 横軸→生産量
  • 縦軸→価格



これを、労働供給曲線に読み替えると、次のようになります。



  • 横軸→労働時間または余暇時間
  • 縦軸→賃金率




時間は稀少な資源である





労働供給曲線の分析(ブラック企業の分析)をするためには、
まず1日24時間という時間は、「稀少な資源」であるという前提に立ちます。



その「稀少な資源」である時間について、



  • 労働にあて賃金を得るか?
  • 休息にあて余暇を得るか?



トレードオフの関係としてとらえ、労働供給曲線の分析を単純化します。



後方屈曲的な労働供給曲線 軸の名前


後方屈曲的な労働供給曲線 軸の名前




ただ、労働をして賃金を得る満足感と、休息をして得る満足感は、
どうやって比較するんでしょうか?
(つづく)




2013年3月24日日曜日

ブラック企業を分析するためには? その2

ブラック企業のための基礎用語




何かと話題のブラック企業について「何か」書きたいと考えていたら、
後方屈曲的な労働供給曲線に出会いました。作図するとこんな感じです。



後方屈曲的な労働供給曲線








ブラック企業とひと口にいって、色々な思いが乱れ飛んでいるせいか、
定義はイマイチはっきりしません。



ならば、後方屈曲的な労働供給曲線や、賃金と余暇の時間配分を使って
うまく説明はできないか?と考えた次第です。






Wage request publicity, 1968 / Seattle Municipal Archives





応用問題(ブラック企業)は単純なモデルに置き換える





ブラック企業のような旬な(?)話題をミクロ経済学の知見を使って
分析や議論すると、次のようなメリットがあると思います。


  • 複雑な内容を単純なモデルに置き換えられる
  • 他の人と話を合わせやすい



「事態はもっと複雑だ!」とおっしゃる方がいるかもしれませんが、
複雑な事項は、「単純なモデル」の上に成り立っている話です。
応用的な話の前に、まずモデルです。



分析のために必要なツール





要は、ブラック企業を単純な経済学モデルに落とし込んでみようという試みです。
ただそのためには、後方屈曲的な労働供給曲線だけでは、理解が進みません。



管理人が個人的に調べてみたところ、


  • 1時間あたりの限界効用
  • 代替効果と所得効果
  • 無差別曲線


といった分析ツールについて、知っておく必要があります。
とりあえず次回からは、1時間あたりの限界効用について考えてみましょう。
(「ブラック企業を分析するためには?」シリーズ終わり)





2013年3月23日土曜日

ブラック企業を分析するためには? その1

話題のブラック企業をミクロ経済学で説明




ミクロ経済学では、ほとんどの財について供給曲線が、右上がりとなります。こんな感じです。



一般的な供給曲線



供給曲線



  • 価格が上昇すれば生産量は増加
  • 価格が下落すれば生産量は減少



ところが、労働サービスという財は、必ずしも右下がりの曲線にはなりません。



Labor union parade

Labor union parade, NY., May 1, 1911 (LOC) / The Library of Congres





途中で変わる労働供給曲線





一般的に、労働供給曲線は、次のような形状を取ると言われています。


  • ある一定のところまでは、右上がり→賃金率が上昇すれば、労働時間は長くなる




労働供給曲線(1)



労働供給曲線右上がり





  • ある一定のところからは、右下がり→賃金率が上昇すれば、労働時間は短くなる



労働供給曲線(2)








後方屈曲的な労働供給曲線





2つを合わせると、アルファベットの「U」を、左に転がしたような形が出来上がります。



後方屈曲的な労働供給曲線




後方屈曲的な労働供給曲線




この供給曲線を専門用語を使うと、後方屈曲的な労働供給曲線といいます。
この曲線を持ち出しただけでは、何かと話題のブラック企業について
ミクロ経済学的に、説明することはできません。



次回はブブラック企業を分析するためには、他にどんなツールが必要か、
説明していきましょう。
(つづく)