おちゃらけミクロ経済学: ブラック企業における限界効用 その4

2013年4月1日月曜日

ブラック企業における限界効用 その4

一般的な原理・最適消費のルール




前回のブログでは、労働者が1日を過ごすときに、
労働(賃金を得る行動)と余暇にどれぐらい時間配分をすれば良いか?
ということについて、お話をしました。



そのときに必要な考え方が、1時間あたりの限界効用という考え方です。





時間列車 / dorahon





賃金と余暇で最大の満足度を得るためには





賃金と余暇について、1時間あたりの限界効用を数式で表すと次のようになります。



  • 賃金の限界効用 / 時間 = MUw / Hw
  • 余暇の限界効用 / 時間 = MUv / Hv  



ただし、MU:限界効用 H:時間 w:賃金 v:余暇



そして、1日24時間という限られた制約の中で、労働者が最大の満足度得るためには、
次の式を成立させなければなりません。



  • MUw / Hw = MUv / Hv (賃金の限界効用 / 時間 = 余暇の限界効用 / 時間)



最適消費ルール





賃金と余暇の限界効用を等しくし、最大の満足を得るという考え方は、
ミクロ経済学の最適消費ルールとして、一般的な原理を表すものです。



消費者が予算制約に直面しつつ、効用(主観的な満足度)を最大化しているなら、
消費の組み合わせに含まれるそれぞれの財・サービスの1単位あたり(1時間、1円)の
限界効用は、同じになるということです。



経済学的にブラック企業を説明しようとすると、
1時間あたりの限界効用最適消費ルールについて、理解する必要があります。
(「ブラック企業における限界効用」シリーズ終わり)






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