世にも恐ろしい(?)微分のお話
「限界費用逓増の法則と微分」シリーズでは、
ミクロ経済学における、限界を話題にしてきました。
今回は、スピンアウトして、その微分について、お話をしたいと思います。
一部世間で、微分は恐れられているようです。
ですが、この記事をご覧になった皆さんは、この記事を読み終わるまで、
決して他のページに、飛ばないでください(笑)
07 / misawakatsutoshi
微分を英訳さらに和訳
微分という日本語を英語に翻訳し、もう一度日本語に直訳してみましょう。
すると、〈微分→differential→「差」・「違い」〉ということになります。
ここから転じて、「微分する」とは、「差をとって変化を見る」ということになります。
数学よりに説明すると、「微分する」とは、「差分をとって変化率を測る」ことです。
微分にかんする計算式を見ていると、よく「⊿y」、「dx/dy」、などの記号が、見られます。
個人的には、ついこの間まで、どちらも「微分する」と言う意味で、同じ意味だと考えてました。
しかし、実は両者の意味は、異なります(数学関係者の皆さま、すみません)。
【意味】
- 「⊿y」→「差分をとる」
- 「dx/dy」→「(微小な)変化率を測る」
【由来】
- 「⊿y」→ギリシャ文字のデルタ。英語で言う「d(ディー)」
- 「dx/dy」→differentialの頭文字。
微分の数式では、ギリシャ文字と英語のアルファベットを使い分けられています。
「差分」と「変化率」では、意味が異なるため、違う文字が当てられています。
微分と限界概念を学習する意味
ご多分にもれず(?)、管理人も高校時代、数学で「微分」を学習する意味が、よく分かりませんでした。
当時は、「⊿y」、「dx/dy」という文字が出てきた時点で、頭の中が、「アウト」でした。
もしくは、自分にとっては、守備範囲外だということで、自主的に「ファウルボール」にしてました(笑)
うーん、あれはアウト?ファウル? / Ryosuke Yagi
しかし、ミクロ経済学で、限界費用をという用語に出会い、、
- 限界費用→「1単位あたりの追加的費用」
- 限界→「追加的な変化率」
- 微分→「(微小な)変化率」
- 微分=限界
ということを理解してからは、高校時代に学習した、
微分のありがたさ(?)に気づきました。そのときは、すでに30を越してましたが(笑)。
限界費用の増加(変化率の増加)
- 「もうすぐ英語と数学の試験だ。でもあと1時間しか勉強時間がない。このときどちらの科目に、1時間を費やした方がいい点を取れるか?」
- 「今、手元に500円玉を持っている。吉牛に行くべきか?マクド(マック)に行くべきか?どちらの方が満足度が大きくなるか?」
どちらも、ある一定の費用(この場合時間とお金)を、追加的に支払った場合、
どれぐらいの効用(良い点数、満腹感)が、得られるかについて考えています。
ちょっとした日常生活のの選択を考えるだけでも、すでにあなたは微分しています。
ミクロ経済学って、懐が深い学問だと思います。
(限界費用逓増の法則と微分おわり)
参考文献:
畑村洋太郎「直感でわかる微分・積分」岩波書店
高橋 一雄 「数IA・IIB・IIICがこの1冊でいっきにわかる もう一度 高校数学」
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