考察~「ブラック」からの脱出方法について
賃金を縦軸、余暇時間を横軸に取り、労働者の満足度を表す無差別曲線を
書くと、右上に行けば行くほど、満足度は高くなります。
満足度の高い 無差別曲線マップ
しかし、賃金が下落しているような現状を考えると、
実際のイメージは、こんな感じかもしれません。
満足度の低い 無差別曲線マップ
賃金が下落したら、その人の選好によって、労働時間を多くしたり、
少なくしたりできれば良いのでしょうが、なかなかそれができないことが辛いところです。
世の中に「ブラック企業」や「ブラック労働」という言葉が出回るのも、
そんな事情があるのでしょう。
「ブラック」と「資本論」について
そこで今回は、そんな矛盾や悪循環を断ち切るための、
ヒントとなる本を紹介したいと思います。僕たちはいつまでこんな働き方を続けるのか?です。
タイトルからして、「ブラック企業」や「ブラック労働」の話題と、関係がありそうですね~。
本書は、資本主義経済の原理を表した、
カール・マルクスの資本論 第1巻 Ⅰ (日経BPクラシックス) がベースとなっています。
個人的には、現代日本のサラリーパーソンにとって、必読の書であると考えています。
Karl Marx, painted portrait _DDC2785 / Abode of Chaos
「ブラック」脱出のヒント
本書の第5章(P213)、第6章(P247)には、現代日本の「ブラック企業」や「ブラック労働」を
サバイブするためのコツが載っています。
これらのコツを列挙することで、おちゃらけミクロ経済学における、
「ブラック」シリーズのシメとしたいと思います。
このシリーズを読んで、「で、どないせーちゅうねん!」と思われた方は、
ぜひ読んでみる価値があると思います。
- 世間相場よりもストレスを感じない仕事を選ぶ(P220)
- まず「積み上げ」によって土台を作り、その「土台」の上でジャンプする(P232)
- 労働力を「消費」するのではなく、「投資」する(P241)
- 長期的な資産を作る仕事を選ぶ(P245)
- 過去からの「積み上げ」ができる仕事(職種)を選ぶ(P256)
- 変化のスピードが遅い業種・職種をあえて選ぶ(P264)
- 賞味期限が長く、身につけるのが大変で、高い使用価値のある知識・経験をコツコツ積み上げる(P267)
- PLだけでなく、BSも考えて働く(=BS思考)(P286)
(「ブラック労働をするか否か」シリーズ終わり)
【参考文献】
カール・マルクス 資本論 第1巻 Ⅰ (日経BPクラシックス)
木暮太一 ずっと「安月給」の人の思考法 アスコム
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