あきらめの費用・限界代替率と相対価格
前回、ミクロ経済学の概念の使って、ワークライフバランスを考えてみました。
作図で説明すれば、こんな感じです↓
賃金と余暇の最適な組み合わせ
- 赤色の線→無差別曲線
- 青色の線→予算制約線
無差別曲線は、労働者にとっての労働に対する選好で、
予算制約線は、事業主の賃金と余暇に関する雇用条件※であるともいえます。
限られた予算制約線(雇用条件)の中で、労働者の最大の満足度を達成し、
ワークライフバランスをとってみようというのが、記事の主旨です。
Labour's Pre-Budget Priorities / The Labour Party
数式で表す・限界代替率と相対価格
さて、この直観的な図は、数式で表すこともできます。
- MUw/MUv = Pw/Pu (限界代替率 = 相対価格)
しかし、いきなり限界代替率やら相対価格と言われても、初学者の人にしてみれば、
「は?なんのこっちゃ?」
ということでしょう。したがって、ここでは左辺は赤色の線の傾きを、
右辺は青色の線の傾きを表し、両者は等しく、だから交わっている、
ぐらいに思っておきましょう。
「稀少性」にかかわる限界代替率と相対価格
そもそもなぜ限界代替率や相対価格などという概念があるのでしょうか?
それは、経済学自体が、「稀少な資源の配分」を考える学問だからでしょう。
初学者用の経済学のテキストを読んでいると、
最初の方に「稀少性」とか「トレードオフ」について説明されています。
非常に大ざっぱな言い方ですが、限界代替率や相対価格というものは、
2つの財・サービスについて「あちらを立てればこちらが立たず」の関係を表します。
または「あきらめの費用」とも、言えるかもしれません。
はじめはとっつきにくい考え方かもしれませんが、最初は「あきらめてください」。
次回のブログでは限界代替率や相対価格の詳しい内容は、述べようと思います。
(つづく)
※雇用契約で余暇時間を直接規定するわけではありませんが、労働時間は規定されています。
24時間から労働時間を控除すれば、ザックリとした余暇時間は求められます。
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