あなたは賃金が下がったらどうしますか?
まず、下の図をご覧ください。国税庁が発表した「平成23年民間給与実態統計調査結果」です。
平成9年(1997年)をピークとして、平成23年(2011年)まで、サラリーマンの平均年収が、
下落にあることが分かります。
年収ラボ
国税庁
日本に住むすべての人の収入が、下がっているとは言えませんが、
日本の就業者が、5,000万人をこえることを考えれば、全体的に下落傾向であるといっても、
差し支えはないでしょう。
Salary Mens Figure: Satoshi / Z-Grade
賃金が下がったら労働時間はどうしますか?
さて、今回は「下がった賃金をどうやって上げるか?」ということは、主題ではありません。
「賃金が下がったとき、労働時間をどうするか?」というのが、主題です。
賃金が下がった場合、サラリーマンの方は、次の3つのうち、
どれかの反応を示すでしょう。
- 「よっしゃ!労働時間を増やそう!」(余暇時間を減らそう)
- 「やってられるか!労働時間を減らそう!」(余暇時間を増やす)
- 「しゃーないガマンするか…」(労働時間も余暇時間も変わらず)
所得効果と代替効果
このブログを読んでくださった方は、どの反応をされるでしょうか?
おそらく答えは、1~3のどれでもなく、「状況による」でしょう。
それが正解だと考えられます。
しかし、ミクロ経済学のブログで「状況による」と片付けてしまっては、
この先、書くことがなくなってしまいます。したがって「労働者の選好による」と
答えていただければ、幸いです。
加えて専門的な言い方をすると、賃金の下落により所得効果と代替効果の
どちらが強いかによって、答えが異なるとも言えます。
(つづく)
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