ミクロ経済学に見る「ミナミの帝王」
モノが安くなったら何かいいこと、ってあるのでしょうか?
「そら、モノが安うなったら、なんぼでも買い手が増えて、お客さん、喜ばはりまっせ!!!」
モノが安くなることについて、
『ミナミの帝王』の主人公である、萬田銀次郎風に、読みとることもできますね。
でも、そのことを経済学的に表現するには、どうしたら良いでしょうか?
今回のブログでは、「買い手の」の利益について、
毎度おなじみの「思考実験」をして、その表現方法について、考えてみましょう!
ただ、厳密にいえば、一人の人間が、モノの「売り手」も、「買い手」も兼ねていることが、
多々あります。ですので、一方的に、「モノが安う」なったら、エライことです。
この際そのことはちょっと目をつむってください。ヨロシク(゚0゚)(。_。)ペコッ
ユニクロセール、朝六時!? / kisocci
「値下がり」 → 消費者の「超ラッキー!」感 → 消費者余剰 その1
わが町の小麦市場では、
製パン用の、最高級品質の小麦粉が100Kgで5000円で取引されています。
また、その小麦市場において、5つのパン屋さんが、
下記の表にもとづき、製パン用の小麦粉を、仕入れています。
支払意欲額 支払い額 差額
ワロタ製パン →7200円 5000円 2200円
ネトゲ加工パン →6400円 5000円 1400円
なう食品 →5400円 5000円 400円
元祖パワポ屋 →4800円 --円 --円
ベーカリー・ジャムおじさん →4200円 --円 --円
小麦粉市場の個別消費者余剰の図
ある年、小麦の大豊作が発生して、
製パン用の小麦粉が、100Kgで、4,600円まで値下がりしました。
すると、パン屋さんを経営している、元祖パワポ屋のオヤジは、「超ラッキー!!!」と感じます。
今まで、最高級品質の小麦粉に対して、4,800円の支払意欲しかなかったのに、
それが一気に4,600円まで値下がりして、購入できるからです。
(価格が下落したときの個別消費者余剰の、うすい青色の部分)
「値下がり」 → 消費者の「超ラッキー!」感 → 消費者余剰 その2
- ワロタ製パンの社長、
- ネトゲ加工パンのオーナー、
- なう食品の工場長、
は、それぞれ、「ちょっとラッキー!」、と感じています。
なぜなら小麦粉購入の支払い額が、400円(5,000円-4,600円)少なくなるからです。
(価格が下落したときの個別消費者余剰の、濃い青色の部分)
以上のことをグラフで表すとこんな感じです。
価格が下落したときの個別消費者余剰
この図から、価格の下落は、個別消費者余剰を増加させます。
つまり、冒頭で申し上げた「モノが安くなったら何かいいこと」とは、
次の1~3のようになります。
- 「価格の下落」
- 「買い手のラッキー感の増加」
- 「個別消費者余剰の増加」
(つづく)
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