おちゃらけミクロ経済学: 社会保険料と弾力性

2012年9月5日水曜日

社会保険料と弾力性

経済学は思考実験です



前回思考実験を、もう一度おさらいしてみましょう。グラフも用意しました。





思考実験



思考実験の材料)


  1. 労働は財である
  2. 賃金は価格である。
  3. 社会保険料は社会保険税とする




社会保険のくさびがかかった労働市場




社会保険のくさびがかかった労働市場




労働市場における需給曲線は極端に異なる




実際の労働市場では、以下のような曲線関係になると考えられます。
需要曲線の傾きと供給曲線の傾きが、大きく異なります。



労働市場 弾力的需要と非弾力的供給




労働市場 弾力的需要と非弾力的供給



これを経済学の専門用語を使って、説明すると、





  1. 需要曲線は弾力的
  2. 供給曲線は非弾力的




という表現になります(これらの用語についての詳しい説明はこちら)



「なんで需要曲線と供給曲線が、いきなりこんなに傾くねん?」
という声が聞こえてきそうなので、ご説明いたしまししょう。




これらのグラフは、一般的な労働市場を表します。
一般的な労働市場では、市場は次の通りに構成されます。




  1. 労働需要→雇用主(会社・団体など)
  2. 労働供給→従業員(労働者・被雇用者)



【曲線の特徴】



  1. 労働需要曲線→価格変動に反応しやすい。→雇用主は雇用量を調整しやすい。
  2. 労働供給曲線→価格変動しても反応が鈍い。→従業員は労働量を調整しにくい。




一般的な労働市場で労働の価格(賃金)が下がると?




賃金(価格)が下がった場合の、例を考えてみましょう。




  1. 労働需要側(雇用主)→賃金が下がったので、たくさんの人を雇い入れよう!
  2. 労働供給側(従業員)→賃金が下がっても簡単には、労働時間を少なくできない!




雇用主側は、企業や団体全体の利潤を考えなければなりません。
そのため、労働の価格が、安い時には、たくさん購入することを考えます。



また、従業員側は、転職など退職などにコストがかかるため、
簡単には労働移動をしません。このため労働の需要が減少すると、
賃金の下方修正を、受け入れざるをえなくなります。



このように、労働需要側労働供給側の思惑が違うため、
両者の曲線の傾きは、極端に異なります。
そして、この思惑の違いが、社会保険料の負担感に、違いを生じさせます。
(つづく)



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