小麦と経済学のビミョーな関係
前回のブログでは、「ノンアルコール飲料」→「麦芽」→「麦」つながり、
ということで強引に小麦を引っ張り出しました。
本当のところノンアルコール飲料の麦芽は、大麦から作られているそうです。
実は言うと、経済学で概念を説明するには、小麦や、それで作られるパンなどが、
説明しやすいので、このまま小麦でもって話を続けます。
「値下がり」 → 消費者の「超ラッキー!」感 → 消費者余剰とは?
では、まず消費者余剰について考えてみましょう。
わが町には、次の5軒のパン屋さんがあります。
- ワロタ製パン
- ネトゲ加工パン
- なう食品
- 元祖パワポ屋
- ベーカリー・ジャムおじさん
わが町の住人は、朝食の食パンにはうるさい人たちばかりです。
どのパン屋さんも、自分のお店の経営状態を考えながら、最高の食パン作りに励んでいます。
5軒のパン屋さんの近くには公設の小麦市場があり、
そこから原料の小麦粉を仕入れています。
ある日、最高級品質の小麦粉100kgが5000円で売り出されました。
そのときの各パン屋さんは自分のお店の経営状態を考え、
支払意欲額は次のように考えしました。
支払意欲額
ワロタ製パン →7200円
ネトゲ加工パン →6400円
なう食品 →5400円
元祖パワポ屋 →4800円
ベーカリー・ジャムおじさん →4200円
さてこの支払意欲額から、実際に支払った額を引いてみましょう。
支払意欲額 支払った額 差額
ワロタ製パン →7200円 5000円 2200円
ネトゲ加工パン →6400円 5000円 1400円
なう食品 →5400円 5000円 400円
元祖パワポ屋 →4800円 --円 --円
ベーカリー・ジャムおじさん →4200円 --円 --円
ここでいう差額とは、経済学の専門用語を使うと、個別消費者余剰といいます。
これは、支払っても良いと思う額から、実際に支払った額のことを指します。
h3消費者余剰とは「超ラッキー!」感
ワロタ製パンの社長にしてみると、この差額の発生によって
「最高級品質の小麦粉って聞いたから7200円ぐらいは、
払わなあかんと思ってたけど5000円で済んだ。2200円は超ラッキー!!!」と感じることになります。
平たく言えば、「差額=超ラッキー!!!」ということです。
専門用語を使うと便益ともいいます。
ちなみに元祖パワポ屋とベーカリー・ジャムおじさんについては、
そもそも支払意欲額が支払価格を下回るため、
差額(超ラッキー!!!)は発生しません。
以上のことを表すと、下の階段ような図が出来上がります。
小麦粉市場の個別消費者余剰
そして、よく見ると青色の長方形は、
- ワロタ製パン
- ネトゲ加工パン
- なう食品
のところ(個別消費者余剰)だけです。
小麦市場の需要者側の消費者余剰合計額は、
4000円(=2200円+1400円+400円)となります。
この4000円については、経済学者の先生方の間では、
総消費者余剰といわれる部分です。
と、ここまで読んでいただいた方、本当にありがとうございます。
専門用語をたくさん並べてしまいました。
なるべく専門用語は噛み砕いて説明するようにいたします。
ミクロ経済学の「おとなの約束事」として、思っていただければ幸いです。
あまり専門用語をならべても、所詮、当ブログの管理人の知識程度では、
ウィキペディアに勝てませんし。
(つづく)
このコメントはブログの管理者によって削除されました。
返信削除